初心者のための大輪朝顔作り
i 育苗用小鉢
(i)蔓づくり用
地上栽培の場合、深
駄温鉢は鉢側面からの水分の蒸散があり水抜けがよく、鉢を乾かし気味に管理しやすい。鉢の大きさとしては4号、または同3.5号を用いるとよい。初心者は根張りが早い傾向にある小さ目の鉢(3.5号鉢)の方がよいが、最近は入手が難しい。近隣の大規模な植木鉢専門店に問い合わせしてみる。なお、苗出来の不良が生じることをかんがみ、少なくとも本植予定数よりかなり多めに用意したい。
ビル屋上など、乾燥高温になりやすい環境下では、
丹波鉢の使用が適している。大きさは深駄温鉢と同様に選ぶ。
入手が容易で安く、軽くて作業性のよい
ポリポットの使用も支障ないが、鉢の肉が極めて薄く、内径が大きい。また側面からの水分の蒸発がないことから、駄温鉢に比べ根張りが遅くなる。よって、一回り小さい3号、2.5号を用いるとよい。その場合、ポットを2〜3枚重ねて使用すると鉢土が安定する。
素焼鉢は朝顔づくりには適さない。
その他の鉢の使用については、「朝顔の用語解説」の頁の
鉢に関する語句に解説されているので、参考にしてほしい。
(ii)切込づくり用
蔓づくり同様に用意するが、深駄温鉢または丹波鉢を使用する場合、大きさは3号にする。ポリポットの場合は、2.5号鉢にする。他の鉢の使用の考え方については(i)蔓づくり用と同様。
ii 仕立用本鉢
(i)蔓づくり用
行灯作りでは、展示会には丹波焼
横筋入7号鉢、または常滑焼のもの、もしくはそれに類似したものを用いる。
らせん作りでは、展示会には丹波焼
釣鐘型7号鉢、または常滑焼釣鐘型7号鉢、もしくはそれに類似したものを用いる。
展示会に出品しないのであれば深駄温7号鉢で支障ない。プラスチック鉢、プランター植でも花は咲くが、大輪に咲きづらい。
(ii)切込づくり用
黒釉香炉鉢または丹波焼香炉鉢の5、5.5、6号が、見た目に美しい。切込づくりの場合、花、草姿、鉢のバランスを重要視することから、鉢の号数を選ぶ際は、花径が伸びる品種では大きめの鉢、小さ目の品種では小さ目の鉢にするなど、花や葉の大きさ(品種特性)を勘案する。