このころ、本葉が2〜3枚そろってきます。1〜2枚目の本葉は芋葉ですが、3枚目に
蝉葉の兆候があれば有望株です。
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水のやり方
気温も高くなりますから、水やりの量を少し増やします。
やはり鉢底から水が一滴出るかでないかの量です。気象条件や生育の進み具合を計りながら加減します。
鉢土は常に乾き気味にしておきます。鉢底まで竹串を刺しておくと、土の乾き具合がある程度わかります。乾かすといっても、土をカラカラにして苗をしおらせてしまっては行き過ぎです。「乾かす」ことと「乾き気味にする」ことは似て非なるものです。
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水肥
(3)iiと同様に与えます。
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根回し
(3)iii同様に行います。
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梅雨時期の管理(切込づくりの場合)
- (i) 晴天・高温の管理
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この頃からそろそろ梅雨が始まりますが、晴天で日射しが強くじりじりと高温になる時もあります。油断すると水切れ、根焼けを起こしがちです。
このようなときは、鉢を重ねて二重鉢にするとそれを防ぐことができる上に、根張りも良くなるようです。
- (ii) 梅雨の管理
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初期に十分水やりを控え抑制栽培した苗は、雨に当たっても徒長しにくいようです。
梅雨に負けないよう、しっかりした苗を仕立てなければなりません。鉢間を空け、通風を良くします。また、日は射さなくとも空の明るさをできるだけ取り入れられるようにしたいものです。雨をよけるために鉢を軒下などに取り込む必要はありません。また、葉が重ならないように手入れします。
- (iii) 防除管理
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高温乾燥が4〜5日続くと、微小害虫が発生しやすくなります。高温乾燥が続くようであれば、前年に発生していた場合や、葉裏を観察してハダニ類を1匹でも発見した場合は、翌日が降雨でない限り、その日の夕方か翌朝など気温が下がった時間帯に、初期防除用の殺ダニ剤を散布しておきます。
一方、25℃前後での多湿環境は病気が発生しやすくなります。特に雨の跳ね上がりによって病原菌が軸元や葉裏に付着するので、降雨が予想される前日の、30℃以下の時間帯に殺菌剤(予防剤)をまんべんなく散布しておき、予防に努めます。
なお、散布濃度はラベルの指定どおりにします。散布濃度の指定に幅がある場合は、高温時は薄め、低温時は濃いめの方の濃度にします。
また、降雨後には雑草が生えてきますので、こまめに取り除いておきます。